5年生存率3割。
再発すればその確率はさらに下がると言われる中、5回の再発を乗り越え、今も東大病院で放射線診断医を務めている前田恵理子さん(43歳)。
肺癌を発症したのは5年前の37歳の時。
一人息子は当時わずか4歳だった。これだけでも大変な生活なのに、彼女のエネルギーには感服する。
がんになってからも数々の講演にも立ち、小児被ばく低減の第一人者として国内外のガイドラインなどの執筆にも当たる。
趣味も忘れず、ヴァイオリンではプロはだしの腕前を披露し、最近では幼少より興味を持っていた気象の勉強にもいそしんでいるそうだ。
今年に入って5度目の再発である脳転移の手術で、視野の右半分を失ってしまったが、それでもこの8月には、気象予報士試験に挑戦した。
彼女のエネルギーは、一体どこから来るのだろうか。彼女の生きる力とは何なのか。本人に話を聞いた。